EVの充電器の説明と調整方法です

まず、車載の充電器によるバッテリーへの充電方法ですが、
VR(ボリューム)で調整した電圧まで6〜6.5Aの電流で充電を行い(電圧が上がると多少下がりますが)、
指定の電圧になった時点から電圧はそのまま、電流を1〜1.5Aに下げて、 約4〜6時間詰め込み充電を行い、
バッテリーへの充電容量を100〜120%にします。
電気自動車に搭載されているディープサイクルバッテリーは詰め込み充電を行うことにより、本来の性能を発揮します。

充電器の電圧調整に必要な器具は、  
@デジタルテスター(電圧計)通販などで2000〜3000円 ※針式は細かい電圧が読めないので×です。あればクランプ式電流計(デジタル表示)
Aトリマーを回すための小さな+ドライバー ちなみにトリマーは全部で360度以下しか回りませんので、 指2本で軽く回す程度の力しか加えないでください。
無理に回すとちぎれます。
B写真Dで示した72V用のケーブルは必ず取り外して電圧を測定してください。
 +側は筒型ヒューズの所に −側はコントローラーの所につながれています。   
 測定時は充電器の線をショートさせないようにしてください。こわれます。

※充電器の電圧測定を行う場合、必ずバツテリー側の両端のケーブルは取り外してください。ショートの危険があります。 
ショートすると1000A以上の電流がながれます。
72V×1000A=72000W  電気ストーブが1000W程度ですから、ショートするとすごい火花が出て大やけどをします。    
くれぐれも注意してください。
     
出来れば、バッテリー交換時にバッテリーが無い状態の時に調整すると安全です。
   
電圧を調整する理由   今の充電器の電圧ははトロージャンの電圧90〜90.5Vに合わせてありますので、
バッテリー1つあたり15Vの電圧をかける計算です。

通常のディープサイクルバッテリーは14.6〜14.8Vが充電電圧です。

充電電圧の一例です。
トロージャン 15.0V*6個=90.0V
シーキング 14.8V*6個=88.8V
(実際は14.5V*6個=87.0V以下が良いようです)
ボイジャー 16.0V*6個=96.0V(確証はありません)

MC−1EVの充電器は最大で105V程度の電圧が出せます。

上記の適正電圧で充電を行った場合バッテリー1個当たりの電圧が上回る場合があります。
その場合はバッテリー保護(過充電防止)のため充電電圧を1〜2V下げて様子をみてください。
※トロージャンバッテリーで例をあげます
設定90V=15.0+15.0+15.0+15.0+15.0+15.0 →  実際90V=15.0+15.0+15.5+14.5+15.0+15.0 の場合
設定を変更して、88V=14.7+14.8+15.0+14.5+14.8+14.7 にしてバッテリー1個あたり15.0Vを超えないようにする。
この場合全体の電圧は下がり100〜120%の充電は出来ませんが、過充電を防止できるので、
バッテリー寿命を極端に縮める事がなくなります。 この場合でも95パーセント以上の充電はできますし、
時間を掛けると満充電できますので、走行距離にそれほど大きな影響は出ないはずです。


なぜ過充電がいけないのか
電気は高い電圧から低い電圧の方へ流れますので、 バッテリーに長時間高い電圧をかけ続けると充電のための科学反応が終わった後も電気が流れて、
今度はバッテリー液中の水分が電気分解されて酸素と水素に変化していきます。
つまり、発生したガスによる爆発の危険が増すと同時に水分が蒸発して少なくなりますので、バッテリー液(希硫酸)の濃度があがり急速にバッテリーを痛めます。
そのまま液が少ない状態で充電を続けると濃くなった希硫酸と発熱によりバツテリーのセルが砕けてバラバラになり、機械的に壊れてしまいます。
こうなるといくら蒸留水を補充しても性能は元に戻らなくなりますので、バッテリーの寿命を迎えることになります。

※一度バッテリーの蓋をこじ開けて中の水が電極の上1cm以上あるか確認してください。  無い場合は蒸留水を補充して、もう一度充電してください。
   

それでは、充電器の調整方法を写真を参照しながら説明します。
まず必要な測定器として、デジタル電圧計、クランプ式電流計 ともに精度の良い物が必要です。
 

写真@ 荷台の下の充電器及びコントローラーの配置です。  

 

  写真A 左側2つが、電装用12Vバッテリー用の調整トリマーです。      
電圧調整は、写真Dを参考にして充電器からの電線をとりはずして、
無負荷の状態で14.5Vになるように調整してください。
     
電流調整は 写真Dの電線を接続した状態で、クランプメータを使用して、
2〜3Aの間で調整してください。
    

※写真Aの電装用12Vバッテリー用以外のトリマーは特殊な装置がないと
調整できませんので、絶対にさわらないで下さい。
       
それと、電装用12Vバッテリーのトリマーも特に調整を行う必要はありません。
 

 

写真B 充電器をとりはずして、裏側にした状態です。      

外側にあるのが電圧調整用のトリマーです。今回はこれだけを調整します。  
写真Dを参考にして充電器からの電線をとりはずして、
無負荷の状態で86〜90Vになるように調整してください。 
       
参考ですが、電流調整用のトリマーはバッテリー電圧が72V(だいたいです)の時に
クランプメーターを使用して、6〜6.5Aの間で調整してください。
       

※上記の電圧は大まかなので、
搭載されたバッテリの推奨充電電圧を確認してください。

尚、標準のバッテリー(EV50)より容量の大きなバッテリーを装着の場合は
容量増加分だけ充電電流を大きくしても大丈夫です。

例 シーキング→ 公称90Aなので、8〜10A

※9A以上の充電電流を流す場合は、充電器の出力がいっぱいになるので、
 12V用の電流を1〜1.5Aに下げることにより、
 全体の余裕が出るので得られます。

 

写真C

 

写真D

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