ホーシングの交換

前期型や古い後期型でおきる、ホーシングのフランジ部の割れによる
ホーシングの交換作業を行います。

割れたままで走り続けると、デフギヤのケース、デフのベアリングを破損することになりますので、
割れを発見した場合は早期の交換をお勧めします。

 

まず車軸とブレーキドラムを固定している19mmのナットを緩めます。

サイドブレーキを強く引いたままで、
写真のように大型のレンチの柄をジャッキに
預けて手や足で一気に力を掛けるようにして緩めます。

その他、エアインパクトレンチでも何とか緩める事ができます。

ナットは後で手で回る位に緩めておき、決して取り外さないで下さい。
次に横倒しジャッキアップを行い、ホイルを取り外します。

横倒し前に先ほどナットを緩めるために強めに引いた
サイドブレーキを元に戻しておいてください。

ホイルが外れたブレーキドラムの様子です。
先ほど緩めたナットを取り外し、ブレーキドラムを外に引っ張り
取り外します。

このときにサイドブレーキを緩めておかないと、外れない事になります。

ブレーキのプレートとホーシングをとめている12mmのボルト、ナットを
3組取り外します。
取り外した様子です。
組み立てた時にネジが分からなくなるので、ブレーキドラム関係のネジを
取り外したドラムの中に入れておきます。
次にリヤアームとホーシングをとめている12mmのボルト、ナットを
取り外します。

先ほどのブレーキ関係のものより少しだけ長いです。

取り外した、ボルトナットです。
箱などに入れて無くさないようにしましょう。
ホーシングどギヤケースをとめているボルトを3本取り外します。
ボルトが外れた様子です。
この後、ホーシング本体を上へ持ち上げて、ギヤケースより引き抜きます。

後で説明するオイルシールをキズつけないように真っ直ぐに引き抜きます。

ホーシングを持ち上げていくと、ブレーキも一緒にもちあがりますが、
このときにブレーキパイプとサイドブレーキワイヤーが一緒に持ち上がります。

多少の曲げでは、ブレーキパイプは破損しませんので、安心してください。

なお、ブレーキパイプはリヤアームに固定しているブラスチックパーツより
取り外しておいてください。

ギヤケースよりホーシングに内蔵されている、ドライブシャフトが抜け出たら
横にずらして下に下げて、持ち上げる時に一緒に動いたブレーキより
外してください。
ホーシングが外れた状態です。

ブレーキはブレーキパイプとサイドブレーキワイヤーで保持されていますので、
このままの状態でも大丈夫です。

取り外したホーシングと、内蔵されているドライブシャフトです。
ドライブシャフトをブレーキ側からギヤケース側に押し出すと抜けてきます。

抜けにくい場合はブレーキ側のシャフトの先端を木または
プラスチックハンマーで軽くたたくと抜けてきます。

ホーシングより取り外したドライブシャフトです。

曲がり等か無いか点検したのち、再使用します。

ホーシングをギャケースより引き抜くときに、注意して下さいと言った
オイルシール部分です。
内側に見えるのはデフギヤケースです。
薄いゴムのリップによりオイル漏れを防いでいますので、
シャフトを抜き差しするときにキズを付けたり、破いたりしないように
細心の注意を払ってください。
オイルシール、デフギヤケースにドライブシャフトが挿入された様子です。
新しいホーシングにドライブシャフトを挿入して、元に戻します。

このときにホーシングよりドライブシャフトが抜け落ちる事がありますので、
注意して作業してください。

取り外しと同じ要領でブレーキに先に差し込んだあと、持ち上げながら
ギヤケース側に差し込んでいます。

このときに、ギヤケース側のドライブシャフト、オイルシールに
シリコンスプレーやATFを塗りつけて挿入しやすくします。

ホーシングがギヤケースに収まったならネジを締めています。

軽く動かなくなるまで締め込んだら、トルクレンチを使用して
270kg/cm(27N/m)で締め付けます。

メガネレンチを使用する場合は、10−12mmのサイズのレンチを
片手でグイッ程度でよいです。
決して力一杯締めないでください。ネジ山がつぶれたりケースを破損します。

ホーシングとリヤアームの固定ボルトを締め込んだあと、
ブレーキのプレートとホーシングの固定ネジを締め込みます。

このときに、シャフトと、ブレーキの芯出しのためのカラーを装着し
締め込みを行います。

芯出しのカラーが無い場合は写真のようにドライブシャフトの
ブレーキ側のベアリングの輪(赤色のパーツ)が均等になるように
合わせてください。これでも充分芯出しができます。

最後にブレーキドラムを取付け、ナットで固定したあと、
ホイルの取付を行い、一番最初の写真のようにネジを本締めしてください。

このときに、緩めるときと同じように体重を掛けて行うのではなく、
腕の力だけで締め付けてください。

体重を掛けて締め付けるときつく締まりすぎてシャフトの破損や、
次回外れなくなるおそれがあります。

   
今回の作業は左側だけですが、右側も同じような作業を行うことで交換ができます。

なお、右側のホーシングにはマフラーがとりつけられていますので、
作業前にマフラーを取り外してください。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送