シリンダー・ピストン交換

シリンダー及びピストンの交換の行程を説明します。

シリンダー・シリンダーヘッド冷却用のカバーをはずします。

カバーを外す前に忘れずにプラグコードを外してください。

冷却用のカバーはカバーに向かって右端の
上下のボルト2個で止まっています。
左側は溝にはまっているだけなので、
右のボルトを外してから揺するとカバーが外れます

まず最初にマフラーを外しておいてください。

 

 

冷却用のカバーが外れた様子です。

プラグ本体は外す、外さない、どちらでも良いです。

 

 

シリンダーヘッドにあるボルトをゆるめていきます。

さび付いて堅い場合があるので、各ボルトを少しずつ無理をせず、
均等にゆるめていきます。

このときボルトが折れる場合がありますが、
後でプライヤー等で外せます。(あわてない)

後で、取り付ける時にシリンダーヘッドの上下を間違えないように
上下が分かるマークを付けておいてください。

 

 

シリンダーヘッドが外れました。

わかりにくいですが、まだ、アルミ製のヘッドガスケットが付いたままです。

左側が黒く汚れていますが、排気ガスが吹き抜けた跡です。

 

 

シリンダーヘッドが外れた様子です。

 

 

クランクケースとシリンダーの間にある、シリンダーガスケットが
引っ付いて外れにくくなっていますので、プラスチックハンマーで
軽くシリンダーの側面を叩きます。

プラスチックハンマーが無い場合は、木やプラスチックなどを当てて
鉄ハンマー(金槌)で叩いても代用できます。

 

 

シリンダーはずれました。ピストンが顔を出しています。

クランクケース内にゴミなどが入らないように、ウエスで蓋をしておきます。

 

 

ピストンピンを固定している、C型のピンを取り外します。
ピンは両側に入っていますのが、片側の外しやすい方だけ外します。

小さな(−)ドライバーでピストンにある小さなへこみを利用して
C型の端を持ち上げ、ラジオペンチなどの先の細い工具でつまむと
簡単に取れます。

無理に引っ張ると変形しますので、力はほどほどに・・・

 

 

ピストンピンを取り外します。

C型のピンが外れた反対側から割り箸等を使用して、
ピストンピンをおしだします。
ピストンの直径の半分以上押し出してください。

ピストンが外れます。

このときコンロッドにコンロッドベアリングが残りますので、
無くさないように注意してください。

 

 

外れたシリンダーとピストンです。

写真のシリンダー、ピストンはMC−1純正ではありません。
KN企画の縦型DIO用です。

 

 

新たに取り付けるパーツです。

上、ピストン、ピストンピン

下左からシリンダーヘッドガスケット、シリンダーガスケット
ピストンリング1式

 

 

ピストンリングのアップです。

上、トップリング
下、セカンドリング
中、セカンドリングの下に入れるテンションリング

ピストンリングには上下があります。
リングの端に小さな「」型の刻印がある方が上です。

 

 

ピストンへのリングの取り付け状況です。

ピストンリングの両端に爪を引っかけ、
広げながらピストンの溝にはめていきます。

少々の力ではピストンリングは折れませんが、極端には広げないでください。

また、入らないからと行って(−)ドライバー等を使って
コジ入れないで下さい。一点に力が加わるとすぐに折れます。

 

 

ピストンにピストンリングが入りました。

上から、トップリング、下にセカンドリング、
セカンドリングの内側にテンションリングが入っています。

取り外しと逆の手順でコンロッドにピストンを取り付けてください。
ピストンピンを固定するC型のリングを取り付ける場合は
一部を溝にはめて置いて、割り箸で押すと入りやすいです。

コンロッドベアリングが忘れずに入っていることを確認してください。

ピストンのコンロッドへの取付方向は、
頭の「EX」と書かれている方が下(排気ポート側)になります

 

 

シリンダーを取り付ける前に、内側全体にたっぷりと
エンジンオイルを塗っておいてください。

 

 

シリンダーの取り付けです。

シリンダーにシリンダーガスケットを取り付けます。
このときガスケット両面ににエンジンオイルを塗っておくと
次回取り外しの時ガスケットが固着せず外れやすくなります。

ピストンのピストンリングが入っている溝には、
リングの回り止めのためのピンが打ち込まれていますので、
リングの開口部をピンに必ず合わせてください。

リングをピンに合わせずにシリンダーを押し込むと
リングがすぐに折れます。

シリンダーの挿入はシリンダー下部の斜めの部分を
ピストンに合わせて押し込むと簡単に入ります。
このとき入れやすいように、ピストンを一番引き出して
片手で押さえて置くと作業が楽です。

シリンダーの挿入はクランクケースの溝に合わせて
水平に入れてください。
左右方向に斜めになった場合はシリンダーをスライドさせながら
再度出し入れして左右が水平になるようにしてください。
スライドさせずに左右にだけひねるとピストンリングが折れます。

 

 

シリンダーか取り付けられた状態です。

再度左右が水平か確認してください。

 

 

シリンダーヘッドの取り付けてず。

新品のヘッドガスケットを取り付けシリンダーヘッドを取り付けます。

ヘッドボルトの締め付けははじめはボックスレンチの軸を手で廻して
対角線上に均等に締め付けます。
このときシリンダーやシリンダーヘッドを手で軽く揺すると
芯が出やすくなります。

次にトルクレンチを使って締め付けますが、規定トルク(120Kg/cm)
でいきなり締めずに低いトルクで対角線上に均等に締め付けます。
徐々に規定トルクに近づけ、3〜4回に分けて締め付けていきます。
規定トルクで締め付けた後もしばらくしてから、再度締め付けて下さい。
ヘッドガスケットが変形するため、さらに締まるはずです。

最後に冷却カバーやプラグコード、マフラー等を取り付けて
馴らし運転をします。

馴らしが終わったころ、再度冷却カバーを外して
ヘッドボルトを規定トルクで増し締めしてください。
必ず緩んでいるはずです。

 

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