サーキットオフエンジン製作

平成20年12月7日

サーキットオフ用エンジンの製作を開始します。

まずは、クランク回り及びミッション回りのベアリング、
オイルシールを総入れ替えし、リバースアイドラギヤを
新品交換したエンジンをベースに組み立てて行きます。

最初に、点火時期進角加工を施し、ブラストして磨いた
フライホイルを装着します。

冷却ファンですが、強化型を装着予定でしたが、
以前からマフラー改で運用している方に訪ねまし処、
ノーマルファンでも全く問題ないとのお返事をいただきましたので、
今回はコストダウンも兼ねてノーマルファンで行きます。

もちろん、シリンダーカバーは排気口を拡大し、
冷却がスムーズに行える様に加工を施します。

エンジン側ケースの
ドライブベルトの当たり面を切削加工します。
同じく、ベルトカバー側の
ドライブベルトの当たり面を切削加工します。
今回使用するシリンダーに合わせて、
旋盤によりシリンダーヘッドの拡大加工を行います。

スキッシュエリアの深さは2mmとし、
それに合わせて燃焼室全体を拡大加工します。

右がノーマル、左が加工済みのヘッドです。

ボアと同径に加工すると、
スタッドボル?ト(シリンダーとヘッドの取付ボルト)の
取付穴の遊び分だけヘッドがずれる可能性があるので、
ずれてもビストンが当たらないように
0.5mm程度大きくなるように加工しています。

平成20年12月14日

拡大加工したヘッドに合うように、
シリンダーの排気ポートを拡大して圧縮圧を調整します。

まずは、2mm程度上に広げ、合わせて通路も拡大します。

写真は拡大前です。

ヘッドガスケットも付属の物を使わずに、
ノーマルのガスケットを拡大加工します。

理由はすこしでも強度を上げて、
吹き抜けを減らすためです。

右が付属品、左がノーマル拡大加工品

テストエンジンにビストン+リングをセットします。
シリンダーを取り付けた状態で、
圧縮上死点にビストンを合わせて
突き出し量を確認します。

面一より少し下におさまりました。

ただし、ベースガスケットが潰れていませんので、
締め付け後は、ほぼフラットになります。

今度は下死点にビストンを合わせます。

こちらもほぼフラットですので、問題はありません。

排気ポートは拡大加工され、全ポート面取りされています。

加工したシリンダーヘッドを取り付けて
規定トルクで締め付けます。
ゆっくりとエンジンを回して、
ビストンがヘッドやガスケットに当たっていないか確認し、
リングの当たり取りの為に初期慣らしを行います。
2分ほどエンジンを空回しした後に圧縮圧を測定します。

測定時のエンジンの回転は4000回転程度です。

10`と出ました。

このエンジンはクランク室の負圧で駆動される
燃料ポンプへのパイプが付いていませんので、
ノーマルエンジよりは一次圧縮が上がり、
1`ほど高い値がでます。

しかし、少し圧が高いので、
再度シリンダーの排気ポートを1mmほど上へ広げます。

2回目の測定です。

9`チョイです。(実際は8`程度)

新品のパーツなので、へたりによる圧縮圧のダウンを考慮して
この価で良しとします。

これで、ノーマルマフラー改との組合せにより
8000回転程度エンジンが回り、
高トルクにより立ち上がり加速が良い状態となります。

テストが終わったシリンダーのエンジンへの取付を行います。


ファンを標準品にしたので、予定より価格が下がりました。
独断ですが、浮いた価格を他の加工に回しますw

エンジン側の吸気通路の拡大加工を行います。

ノーマル改仕様では必要ないのですが、
後に加工するとなると非常に手間になりますので、
先に加工しておきます。

加工による弊害は何もありませんし、
将来さらなるチューニングに対応出来ます。

新品のコンロッドベアリングを装着します。
ビストンは慣らし運転時のシリンダーとの当たりが取れやすいように、
組み込み前に、#240のペーパーで面取りを行います。

ビストンスカート下部全体の鋭角の部分を面取りし、
給排気側の下部から上部に掛けて山形に、
側面も出っ張っている箇所を面取りします。

フラップ型のペーパーをエアリューターで回して
面取りしていますので、短時間で細かく研磨されますが、
手作業の場合は#300〜#600で気長に行ってください。

ビストンを組み付けます。
シリンダーを取付けます。

ビストンを下死点に合わせてポート位置の確認です。

OKです。

加工の終わったポートの写真です。

ポートと通路を広げています。

トルクレンチで締め付けます。

締め付けトルクを順次上げて行き、
数回に分けて、均等に締め付けて行きます。

100→110→120kg/cmと順次締め付け力を上げています。

プラグは新品の9番を使用します。
2枚ビックリードも装着しておきます。

インマニ側のガスケットはリードバルブに合わせて
拡大加工してあります。

インマニも、ピックリードに合わせて拡大加工しています。

ただし、極端に広げすぎないように、
吸気の流れが良くなるように考え
ほどほどに削ります。

また、エンジンの吸気通路もそうですが、
内面を鏡面に仕上げるよりも多少荒れた状態のほうが
燃料のまとわり付きが減少しする傾向があるようなので、
あえて奇麗に仕上げていません。

リードバルブと加工したインマニを取り付けます。
シリンダーのフィンとインマニが少しだけ接触しますので、
インマニ側の当たり箇所を少し削って逃げを作っています。
シリンダー側のカバーを加工します。

シリンダーのフランジ形状が変わったので、カバーが当たります。
当たる箇所を削って広げます。

また、排気口も広げて冷却風の流れを良くします。

フランジ部にスタッドボルトを取り付けます。

下側のボルトは標準の長さのままでは、
エンジンの取付金具に近くなりすぎて
マフラー取付時にナットが取付出来ません。

ナットが入るスペースを確保するために、
短くカットして装着します。

プーリーはキタコVを使用します。

今回はノーマルマフラー改仕様で、
下のトルクがたっぷりあるために、YAT式は使用しません。

ウエイトローラーは10.5gで行きます。
プーリーボスも新品を使用します。

左が新品です。

クラッチは中古の軽量タイプを使用予定でしたが、
EV改で使用したのを忘れていましたw

今回はボッシュのレーシングクラッチを使用します。

平成20年12月23日

トルクカムはゼロの製品です。
ノーマルのトルクカム、クラッチを分解します。

今回使用するパーツ類です。
ゼロのトルクカムを取り付けて、
内部、外部共にたっぷりと
有機モリブデングリスを塗り付け、注入しておきます。

溝の形状は2種類あるのですが、
今回使用するのは起きている方のタイプです。

センタースプリングもノーマルです。

クラッチ側の受け金具は使用せず、
このまま装着します。
軽量クラッチを取り付けて完成です。
クラッチとベルトをエンジンに取り付けますが、

トルクカムが斜め溝なので、ベルトが伸ばしにくく取り付けにくいので、
写真の様に、クラッチを浮かせた状態で
ベルトを取り付けます。

ベルトが前後に入ったら、ベルトの腹を絞って伸ばします。
ベルトがクラッチ側に食い込み伸びますので、
前の部分がすんなりと装着できます。
クラッチアウターを取り付けます。
プーリーフェイス、クラッチアウターを取り付けて、
駆動系の完成です。
ベルトケースの穴あけを行います。

前の部分はφ50、後はφ20の穴を数個開けます。

これで、後から前への風の流れができて、
駆動系を冷却する事ができます。

ベルトカバーを取付ますが、
その前にパッキンをあてがいます。

写真の様にパッキンのサイズがケースよりも幅があるために、
ケース内にはみ出します。

このままでは、最大変速時にベルトがパッキンに当たり、
キズが付くことになります。
※紙でも手が切れますので、ベルトの傷みも激しいと思われます。

取りあえず今回は装着しておきますが、
実際の走行時は取り外した方が良いです。

エンジンが完成しました。
DIOキャブ装着時にMC−1では、
スロットルワイヤーが余ってきます。

そこでプラスチックのカラーを使用します。
これは絶縁端子の部品です

このように装着します。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
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